きらきら(谷川俊太郎/作 吉田六郎/写真 アリス館/刊)雪の結晶って、驚くほど美しい。 これが人為的ではなく、自然が作り出したものだというのだから、さらに驚きが増します。 そんな雪へのシンプルな驚きと感動を描いた谷川俊太郎さんの詩に、 雪の結晶の撮影に半生をささげた吉田六郎さんの写真が添えられています。 何度見ても、雪の結晶の美しさにためいきが出る絵本です。 |
ふゆ(こうのあおい/作・絵 アノニマ・スタジオ/刊)空から雪が降ってきて、すべてを白く包み込んでしまいます。 真っ白な雪野原に、足跡を付けていくのは、だれでしょう…? シンプルな絵から、雪の日の静けさが伝わる絵本です。 この絵本は、1972年にイタリアで日本人作家から生まれたのだそうです(日本で刊行されたのは2012年)。 にもかかわらず、全く古い感じがしません。洗練されたデザインは、古びないということでしょうか。 |
おもちのきもち(かがくいひろし/作 講談社/刊)食べられることを恐れた鏡餅が、逃げ出します。だけどいっぱい走ったら、お腹が空いてきて…。 おもちも夢中になっちゃうくらい、おもちっておいしいんですね! 最後はウロボロスの蛇!?な展開です。 |
おもちのおふろ(苅田澄子/作 植垣歩子/絵 学研/刊)寒い日、おもちのもーちゃんとちーちゃんが出かけた先は、「ぽかぽかのゆ」。 ここは、おもちをはじめとする、食べ物たち(主に炭水化物…?)の銭湯です。 「しょうゆのあしゆ」や「きなこのすなぶろ」「トースターサウナ」など、個性的なお風呂が勢ぞろい。 「しょうゆのあしゆ」に、寿司が足を漬けているのに、大笑いしてしまいました。 絵は細かい書き込みがあって、見れば見るほど楽しい。 |
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ふゆってどんなところなの?(工藤ノリコ/作 学研/刊)くまたちは、冬になると、春が来るまで冬眠をします。 でも、くまの子たちは、冬がどんなものか見てみたい。 目を覚ましたこぐまたちは、初めて「冬」を目にします。 これは、現実? 夢? 冬ってなんてすてきなんでしょう…! でもまた、だんだん眠くなってきて…。 夢と現実がごちゃまぜになった冬の描写に、思わず笑みがこぼれます。 こんな冬の世界、私も体験してみたい! 絵本を読んでいて、ムーミンの『ムーミン谷の冬』を思い出しました。 冬眠からたった一人目覚めてしまったムーミンは、初めての冬を体験します。 『もみの木』も、ムーミン一家が初めてクリスマスを迎える話。 クリスマスを人だと思って「クリスマスさん」と言ってしまったり…。 冬眠している生き物たちにとって、冬は不思議でいっぱいの世界なのでしょう。 |
ヨセフのだいじなコート(シムズ・タバック/作 木坂涼/訳 フレーベル館/刊)ヨセフが着ているコートは、すりきれてつぎはぎだらけ。 だから、ヨセフは、コートの裾を切ってジャケットに作り変えます。でもだんだんジャケットもすりきれてきて…。1 着の服を大事に長く着続けるってすてき。 穴あきのしかけも楽しめる絵本です。 |
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アナベルとふしぎなけいと(マック・バーネット/作 ジョン・クラッセン/絵 なかがわちひろ/訳 あすなろ書房/刊)アナベルがひろった毛糸は、編んでも編んでもなくならない、ふしぎな毛糸。 町の人みんなに、セーターや帽子を編んであげます。 噂を聞いた王子が、海を越えてやってきて、その毛糸を売れと言いますが、アナベルは売りません。 怒った王子はアナベルに恐ろしい「呪いの言葉」を吐きますが、アナベルは平気。 邪悪な者の発する「呪いの言葉」は、高潔な魂には効かないのです。 絵は絵本『どこいったん』のジョン・クラッセン。良く見ると、『どこいったん』にでてくるあのキャラクターが登場していますよ…! |
いちねんのりんご(菊池清/作・絵 冨山房)冬というより、暦の絵本ですが、一年の最初に楽しみたい絵本。 12個のりんごが、一つずつ木から落ちて、その月を表す切り絵に変身します。 りんごの形が、切り絵でこう変身するんだ! という驚きと楽しみがあります。 (菊池清さんの切り絵は、『サンタのおまじない』も楽しくておすすめ。) |
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